現在地球上で見られる多様な生物は、地球誕生の後、生命が生まれてからの30億年以上の長い進化の歴史の産物である。それは人類も例外ではない。また、進化は、分子(DNA、タンパク質等)や細胞から個体、集団の様々なレベルで、それぞれの生物を形作ってきた。進化の基本はダーウィンによってまとめられた自然選択によって説明されるが、その基盤として分子レベルの進化も重要である。分子レベルでの進化(分子進化)は、様々な生物学の問題を理解するために重要になってきている。本講義の受講者は、主として分子進化学の観点から現在の進化おける考え方を知り、基礎的な進化研究法を修得する。合わせて、地球上での生命の進化の歴史の産物としてのヒトという生物の立ち位置について考察する。
- 担当者: 横堀 伸一 yokobori